セプティモエルムの◎◎な話

セプティモエルムの◎◎な話 1

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お店をこうしてやってると、色々なエピソードがあります。

たま〜に、お客様とお話している小話を、

たま〜に、エピソードシリーズとして紹介していこうかなと。

エピソードシリーズ第一話。

俺は誘拐犯じゃないぞ!な話。

とある夏の日の午後。

たしか常連のK子さんがご来店中だったなぁ。

接客中にいきなり、店のドアが開いて。

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新規のお客様だ ♪ 

でも…

なんか…

小さいぞっ??

なんと、そこに立っていたのはなんと小さな少年。

お客様の親戚家族でも知り合いでもない様子。

あれ?

後からお母さんが入ってくるんだな、きっとこれは。。

って、まてどもまてども誰も入ってこない。

こりゃ、どこかの店と間違えたのかな?

どうしたの??

って聞いてみると…

入り口で立ち止まっていた少年、

いきなりダァーっと駆け寄ってきて。

涙目&早口で、

医療センターにはどうやったら行けるの??

握りしめた拳を開くと、

その手のひらには200円。

どうやらバスに乗り間違えて途中でにおろしてもらったみたい。

んで、そこがどこかさえ分からず不安になって、道を尋ねにご来店。

なぜこの当店に入ってみようと思ったのかは疑問なんですけどね。

縁もゆかりもない、女性服のお店なのに。

でその少年。途中から何言ってんだか分かんない位に泣き出して。

ま、その病院が当店から車ならば目と鼻の先だったため、お店は奥さんに任せて車で送る事にしたんです。

大丈夫だよ、送ってあげるよ〜!

近くだから、すぐに着くし♪

何とか安心させようと、色々話しながら病院へ。

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車の中で聞いてみると…、

お母さんと妹が先になんらかの理由で医療センターに行ってしまい(救急車かな?)

後を追いかけて200円の運賃を握りしめつつバスに乗ったもよう。

泣きながらでよく分かんないけど、お母さんか妹を非常に心配していて、

俺が行かないと!

みたいな男らしい事を言ってたんです。

勝手に応援してやりたくなり、

お前えらいなぁ〜。頑張れよっ!なんて。

本当に良い子ですよね。

全く見ず知らずの泣きじゃくる男の子を横目に運転しながら、

ふと思い出した事… 

子供の頃、知らないおじさんにツイてっちゃダメだよ!

母親に何度も言われたのに、ビックリマンチョコみたいなシール付きのお菓子。まじゃりんこシールだっけな?が入ってるヤツを買ってもらい。しかも実家の隣の駄菓子屋さんから車に乗せられました。(らしいです)

その時は姉が母に伝えに行って、車から降ろされたみたいですけどね。

あの時乗っていたら、今の自分はナイのかなぁ〜なんて思った事があります。

でもそんな経験をした俺がぁ〜!

たった今、見ず知らずの子を車に乗せてるぅ〜!

この子にとっては、間違いなく知らないおじさんだぁ〜オレっ!

職務質問されたら、拉致犯人扱いなんじゃ〜??

なんて頭の中によぎりつつ。

でも、この子もこの送ってった後にはきっと…、

おじさん、ありがと〜! とか。

数日後にお母さんとお店にあいさつに来てくれる。とか。

あるんじゃないかなぁ〜なんて思ってたんですけどね。

この時は。

医療センターが見え始めたら、いきなりその子の態度が急変!

ココで良い! おろして!

危ないから、目の前まで送ってくって言ってるのに…

おろして〜! おろして〜!

これじゃ、オレ、拉致したみたいジャン!!

それで、しょうがないから安全確認して降ろしました。

ドア開けたら半分飛び降りる様に、

半泣きで病院にダッシュし初めた〜!

ちょっと待て〜! 

怪しいおじさん(オレ)から逃げてるみたいだぞ、これ!

周りの人の目も気になるから、

気をつけて行けよぉ〜!

とかなんとか、周りの人に決して怪しくないぞオレは!のアピール。

でも届いてないよな。 振り向かないし。

もし、その辺の人にあの人は誰?って聞かれたら…

知らない人

って答えるだろうし。

うん。 そりゃ当然だ。

でも取り残された自分。 急いで車を走らせるのもヘン。

かといって、すでに車を停めてる位置がヘン。

へぇ〜〜〜〜〜〜ん!

普通ぅ〜に帰ろう。 普通に。

ってドキドキしながら帰った話でした。

ちょっと いいはなシーサー な感じだったのに。

予想外にドキドキな展開だったと言う話…。

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