お店をこうしてやってると、色々なエピソードがあります。
たま〜に、お客様とお話している小話を、
たま〜に、エピソードシリーズとして紹介していこうかなと。
エピソードシリーズ第一話。
俺は誘拐犯じゃないぞ!な話。
とある夏の日の午後。
たしか常連のK子さんがご来店中だったなぁ。
接客中にいきなり、店のドアが開いて。
新規のお客様だ ♪
でも…
なんか…
小さいぞっ??
なんと、そこに立っていたのはなんと小さな少年。
お客様の親戚家族でも知り合いでもない様子。
あれ?
後からお母さんが入ってくるんだな、きっとこれは。。
って、まてどもまてども誰も入ってこない。
こりゃ、どこかの店と間違えたのかな?
どうしたの??
って聞いてみると…
入り口で立ち止まっていた少年、
いきなりダァーっと駆け寄ってきて。
涙目&早口で、
医療センターにはどうやったら行けるの??
握りしめた拳を開くと、
その手のひらには200円。
どうやらバスに乗り間違えて途中でにおろしてもらったみたい。
んで、そこがどこかさえ分からず不安になって、道を尋ねにご来店。
なぜこの当店に入ってみようと思ったのかは疑問なんですけどね。
縁もゆかりもない、女性服のお店なのに。
でその少年。途中から何言ってんだか分かんない位に泣き出して。
ま、その病院が当店から車ならば目と鼻の先だったため、お店は奥さんに任せて車で送る事にしたんです。
大丈夫だよ、送ってあげるよ〜!
近くだから、すぐに着くし♪
何とか安心させようと、色々話しながら病院へ。
車の中で聞いてみると…、
お母さんと妹が先になんらかの理由で医療センターに行ってしまい(救急車かな?)
後を追いかけて200円の運賃を握りしめつつバスに乗ったもよう。
泣きながらでよく分かんないけど、お母さんか妹を非常に心配していて、
俺が行かないと!
みたいな男らしい事を言ってたんです。
勝手に応援してやりたくなり、
お前えらいなぁ〜。頑張れよっ!なんて。
本当に良い子ですよね。
全く見ず知らずの泣きじゃくる男の子を横目に運転しながら、
ふと思い出した事…
子供の頃、知らないおじさんにツイてっちゃダメだよ!
母親に何度も言われたのに、ビックリマンチョコみたいなシール付きのお菓子。まじゃりんこシールだっけな?が入ってるヤツを買ってもらい。しかも実家の隣の駄菓子屋さんから車に乗せられました。(らしいです)
その時は姉が母に伝えに行って、車から降ろされたみたいですけどね。
あの時乗っていたら、今の自分はナイのかなぁ〜なんて思った事があります。
でもそんな経験をした俺がぁ〜!
たった今、見ず知らずの子を車に乗せてるぅ〜!
この子にとっては、間違いなく知らないおじさんだぁ〜オレっ!
職務質問されたら、拉致犯人扱いなんじゃ〜??
なんて頭の中によぎりつつ。
でも、この子もこの送ってった後にはきっと…、
おじさん、ありがと〜! とか。
数日後にお母さんとお店にあいさつに来てくれる。とか。
あるんじゃないかなぁ〜なんて思ってたんですけどね。
この時は。
医療センターが見え始めたら、いきなりその子の態度が急変!
ココで良い! おろして!
危ないから、目の前まで送ってくって言ってるのに…
おろして〜! おろして〜!
これじゃ、オレ、拉致したみたいジャン!!
それで、しょうがないから安全確認して降ろしました。
ドア開けたら半分飛び降りる様に、
半泣きで病院にダッシュし初めた〜!
ちょっと待て〜!
怪しいおじさん(オレ)から逃げてるみたいだぞ、これ!
周りの人の目も気になるから、
気をつけて行けよぉ〜!
とかなんとか、周りの人に決して怪しくないぞオレは!のアピール。
でも届いてないよな。 振り向かないし。
もし、その辺の人にあの人は誰?って聞かれたら…
知らない人
って答えるだろうし。
うん。 そりゃ当然だ。
でも取り残された自分。 急いで車を走らせるのもヘン。
かといって、すでに車を停めてる位置がヘン。
へぇ〜〜〜〜〜〜ん!
普通ぅ〜に帰ろう。 普通に。
ってドキドキしながら帰った話でした。
ちょっと いいはなシーサー な感じだったのに。
予想外にドキドキな展開だったと言う話…。
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